〜α×Ω〜
注:下部文面は過激表現を含む為、R-15指定になります。
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※補足説明
『オメガバース・ Omegaverse』とは、人間の隠された影の裏面、論理的な思考での野生動物の性的行為、それの本能的な原理と心理を、狼らの行動学様式を用いて理を窮めたものである。
・α(アルファ、alpha属性)【アレン・ウォーカー】
先天的な適者で、一見穏やかな物腰に見えるが、狡猾な知能犯の様な特性を持ち、運命の番となる『Ω(オメガ性)』には強引で支配的な一面を剥き出しにする。
アレンの場合は当人に自覚症状が無い為、我に返る度、自らの非道徳な行いに苛まされ、悪夢となって彼自身を自戒させている。
例えばアレンの様に理知的な人間であったとしても、αである彼にはΩとの接触は、無条件に抗する事の出来ない性的興奮を引き起こす誘因になる。
個体の中の原則には、彼の縄張りでのマーキング、Ωに対する繁殖行動や番の形成が主になっている。
αとΩの番は潜在意識的な結び付きによって、普遍的な恋仲や婚姻よりも更に強固な絆へと変じる。
・Ω(オメガ、omega属性)【リナリー・リー】
『Ω(オメガ性)』は人類の中でも、ごく僅かで数少ない希少な異分子である。
『α(アルファ性)』に求められる存在、常人よりも内分泌腺から放出される女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン、GnRH、FSH)が多量で、卵巣も大きく妊娠し易い。
胸部や臀部が肉感的であり、美しくグラマラスな体型をしている。
αに貪られる蝶そのもので、αとΩの関係にのみ生じる繋がりは『「番(つがい)行為』と呼ばれている。
無論リナリーも、アレンがα、自身がΩである事自体、全く知る由も無い。
元は互いに惹かれ合っていた所為もあってか、彼との関係を恋愛の延長線上のなり行きと見ており、苦悶に頭を抱えるアレンを受け入れたいとさえ思っている。
・β(ベータ、beta属性)【ラビ、神田ユウ、その他教団の男性】
身体や体質に主要部分の大きな変化は見られず、行動理念も常人と何ら変わりは無い。
但し、Ωの無意識下の分泌物(フェロモン)に反応して誘惑され、突然変異が起こり、後天的なαになり得る可能性を十分に秘めている。
尚、アレンはインスティンクト(直感)で、それを危惧しており、彼らも縄張りを荒らす警戒対象と見なしている。
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その胸中の気持ち、リナリーの心の奥に届くまで、がむしゃらに手を伸ばして、伸ばし続けて…。
どうしても届かない、君に伝わらない、この熱病に罹ったような、僕の愛執は一体何処に行く…?
思う儘にならないもどかしい気分、際限のない餓えにも似た精神の渇き、満たされない想い…。
僕はいつからこんなに卑しい獣(けだもの)、低劣でグロテスクな悪徒に変貌してしまったのだろう…。
君への慈しみは嘘偽りない真実、それ以外の何物でもない筈なのに…。
追い詰められて、どうにもならないんだ、窮迫する心像(イメージ)に囚われて…。
君に触れたくて、君が欲しくて、限界の状況だった…。
不寛容で未熟な捻じ曲がった陋劣な思考、それに僕はどっと襲われた…。
あの初めての日、自分の置かれている立場、一連の流れを現認した時、僕は無理押しに君を抉じ開けていた。
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僕はどうせ…。
『…壊れているんだろう…』
手の平からぼとぼと垂れ流れるのは、僕の器に収まり切らない、はみ出してしまった黒い愛情。
身心を焼き尽くすように求めても、焦がれても足りなくて、注いでも満たなくて。
誰も知らない、見えない涙を流して、弱い心をひた隠して、僕は君の前で、欠陥した出来損ないの鉄の仮面を被る。
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僕(これ)を悪の権化と言わずして、何を不徳義と言うのだろう…。
赤い糸を模した縄紐にかっちり結ばれた、彼女のその手首が痛そうだった。
爆発して破裂する、バーストしたコンディションの自分をオブジェクティブ(客観視)する事は不可能だ。
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「ああ、あまり暴れないで下さい。
…リナリー、君を、傷付けたくないんです。」
「っ…アレン君…
…私、逃げないから、手を、これを解いて…。」
今にもいじらしく瞳を霑わせるリナリーが、乙女の辱めを受けているようで、不憫でいたいけだった。
同情を禁じ得ない程、可哀相だと僕は純粋に思った、だけどもそれを解こうとはしない。
事の有様、そのシチュエーションを作ったのは、隠しようもないさもその通り、僕自身なのだから。
相手を喜ばせるような言葉や振る舞いを、意図せず悪気なくしてしまう彼女が、悔しくて気に入らない。
「リナリーは誰にでも良い顔をするから、不愉快なんです。
だから時折、こうしてめちゃくちゃにしたくなるんですよ。」
「私、そんなつもり、ないのに…」
「ええ、故意ではない事くらい、分かっています…。」
そうして表面上だけ、いつもの自分の、人当たりの良い見せ掛けの空笑いをする。
けど、そんな僕の作り構えたまやかしを、彼女はとうに見抜いている。
見覚えのある体感的な経験を彼女はしている、僕に何度も抱かれているから、察しが付くのだと思う。
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浮かない顔の彼女が憂愁を湛え、悲しそうに横を向いて目を背ける。
リナリーのその顎先に手を添えて、くいっと僕の方に引き寄せる。
「ちゃんと僕を見て下さい…。
余所見なんてさせない…。」
そうして堰を切ったように、僕はリナリーの薄紅色の口唇を割った。
それから彼女の唇を吸い、舌頭を差し込んで口内を嬲り回す。
深い口付けに為す術もなく、されるが儘になっているリナリーが、ふっと吐息を漏らした。
漸く唇を離した時、僕らの唾液は厭らしく銀色の糸を張っていた。
これから今か今かと待ち兼ねていた、僕の中に溜まっていた淀みのような残滓が解放される…。
喉から手が出る程、欲していたそれを、僕はまたあの『カタルシス』を感じる事が出来るのだと思うと、捕らえられた胡蝶を前に舌舐めずりをした―――
That continues in xxx.
†S黒アレンさん、バーストし過ぎですね…;
※Black heart〜Vigilant〜に続いております;
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