Summer accident
 
 
―教団本部のと或る夏季休暇―


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『リナリー、さっきから、何隠れてるんさ、早くこっち来るさ〜』


樹木の後から、顔だけを出しているリナリーに、ラビが言う。


こう云う時のラビは、つくづく浮わついていると思う。


『あ、えっと、うん…』


…ほら見ろ、リナリーだって困っているじゃないか。


ほんのり赤面したリナリーが、躊躇いながら、僕達の方に向かって来た。


…あ。


僕は、夏の日差しに照らされた、リナリーのその身体の…って、ダメだ。


(何を考えているんだ、僕は…)


じろじろ見ちゃいけない。


『リナリー、もしかして黒ビキニ?


 ほんとに似合ってるさ♪』


…軽薄な奴め。


『あ、ありがと。』


『な、ユウもそう思うだろ?』


『…あ、ああ、そう云う事は分からんが…』


かっ、神田まで!!!


(あんまり、リナリーを直視しないで下さい!)


『おやおや?


 アレンも、そんな俯いてないで、ちゃんとリナリーを見るさ。』


『別に、僕は…』


『はは〜ん。


 成る程、リナリーを変に意識しちゃって、見れない訳か〜』


『だから、違っ…』


『違うなら平気だろ?


 あー、ヤマシイ考えでもしちゃって… 


『分かりました!


 見ます、見ますよ!


 だから煩い小言は止めて下さいっ!』


巧く乗せられた様な気がするけれど、こうなったら…


勢い任せにリナリーの方を、ばっと見遣った。


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『…っ…』


一瞬、息が止まるかと思った。


長い黒髪に透き通った白い肌が映えて、すらっと伸びた脚、美しい身体の曲線美…


その全てが、僕の思考を完全にショートさせる。


『おーい、何、止まってるん、アレン。』


気付けば僕は、リナリーの姿に釘付けになっていた。


『アレン君、どう、かな…』


『…えっ?


 と、とても、に、似合ってますっ…!』


『…本当に?』


『は、はい、ほ、本当にっ…!』


『恥ずかしいけど、嬉しいな…』


魅惑的な姿のリナリーが、頬を赤く染めて、僕にふんわり微笑む。



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これは夏の季節の悪戯だ…


女神が魅せる誘惑に僕は惑わされて…


ビーチは刺激的で、何て危険な場所なんだ…―――



※オマケ



†済みません、もう夏が終わってしまいましたが;