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こうして仮に離れ離れになってしまっても、僕達はずっと『仲間』…。
…そんなものは、全く以て、体裁ばかりを繕ったとんでもない『綺麗事』だ―――
思い馳せれば何時だって、着任した任務から帰還する度に、温かく迎えてくれた教団(ホーム)の皆の笑顔が浮かぶ…。
ノアの記憶(メモリー)に侵食されて往く、こんな見苦しい僕を庇ってくれる皆を、自らの手で傷付けてしまうのが、唯ひたすら恐ろしく不安だった。
徐々に『アレン・ウォーカー』と云う僕の感情、単一個人の意識迄もが遠退き、断片的される心の記憶…
僕は自身が『ノア』の情動に黒く染められ、飲まれて往くのが、震え上がる程に恐かった…
それ故に教団(ホーム)と、皆と哀しい決別した。
『リナリー』、僕の大切な人、彼女の前から姿を消す覚悟を決めた。
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それからは恰も、黯然たる闇に独り、ぽつんと置き捨てにされた様だった。
僕の内面(なか)の隠微な真実が、緩と暴かれる。
…争い合う事に疲れた。
この苛酷な繋鎖に縛られて、身が千切れる程、胸が苦しかった。
…僕は深泥の中に堕ちていた。
薄ぼんやり霞んで往く、彼女と交わした約束、共に過ごした日々。
激しく哭声を上げたって、今となっては…。
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僕は彼女を傷付けてしまうその瞬間(とき)が来る事に、酷く怯えていた。
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だけれど、気持ちの片隅で、何処かで…
惣闇に照らされた、あの瞬く光を、僕は静かに仰ぎ続けている。
君に元に届けと、必死に手を伸ばしている。
…僕は…
…僕の本当の気持ちは…
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―――幾多、複雑に交叉する巡り合せ、この数奇な定めになぞられた、僕の『道標』。
それに導かれて辿り着く先は『絶望』か、或いは『奇跡』なのか?
既に過ぎ去った時のあの思い出、置き迷わせた、輝かしい未来を…
今も猶、こんなにも渇望して止まない…
この深淵(ばしょ)で独り、声を枯らして嘆いても、君に届かない、伝わる訳が無い。
―――仲間の、彼女の幸せ、それだけを祈り、その願いが叶えば良いと、そう望んでいた筈なのに?
僅かに残ったこの想い、僕の光明(ひかり)で君を照らせたら…
―――彼女からわざと離れた筈なのに?
別れの際、紫黒色の髪を揺らした君が最後に見せた表情、あの透き通る涙が、僕の脳裏に焼き付いている…
―――僕は間違っていたのだろうか…
『僕が傍を離れれば、リナリーは幸せになれる』。
…それは僕自身の脆弱さで、謂わば只の言訳に過ぎなかったのかも知れない。
何より、彼女の行く先を願った筈なのに…
僕の隣に居ない君に、僕は熱く恋い焦がれている―――
こんなにも強く強く、君を求めている―――
何時かの様に、君をこの腕の中に抱き締められたら、どんなに僕は―――
ああ、そうだったのか―――…
この純一無雑な気持ちに、多分『教団』や『ノア』は関係無い。
僕の存在が例えば彼女に取って、敵方で在ろうと、味方で在ろうと、もうそんな事はどうでも好い…
たった一つの、擬物じゃ無い、僕の想い…
これが、朽壊して往く僕の、紛れもない感情(こたえ)だ。
若し君と、もう一度、出逢う事が出来るのならば、この想いを必ず伝えるから。
仮令どんな僕で在ったとしても、僕のこの生命(いのち)が尽きる迄、きっと君を守り続けるって―――…
†ええと、何年振りの更新になるのでしょうか、やっぱり、私は『D.Gray-man』が大好きです…
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