hope and despair


I am the bone of my sword.
 ―――――― 体は剣で出来ている。
《貴方はそれを望んだの?》


Steel is my body, and fire is my blood.
 血潮は鉄で 心は硝子。
《そんな未来にずっと独り切りで…》


I have created over a thousand blades.
 幾たびの戦場を越えて不敗。
《違う、あの時の彼は、そんな理想を求めた訳じゃ無い…》


Unknown to Death.
 ただの一度も敗走はなく、
《そう、決して…》


Nor known to Life.
 ただの一度も理解されない。
《私は…貴方を理解したい…》


Have withstood pain to create many weapons.
 彼の者は常に独り 剣の丘で勝利に酔う。
《苦悩し続ける貴方を見ているのは辛い…》


Yet, those hands will never hold anything.
 故に、生涯に意味はなく。
《私は…私だけは…》


So as I pray, unlimited blade works.
 その体は、きっと剣で出来ていた。
《深い悲しみに囚われた貴方を、そっと包んであげたい…》


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―――――過去世に憧憬した相念を宿す、その眼差しと己が邂逅する。


邪気の無い、些かあどけなさが残る、芯の強い瞳子(ひとみ)。


…噫、嘗て俺は、こんな眼の色をしていたのか。


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救い助ける事が出来なかった、散り敷く幾人の生命。


『己が身を滅ぼす』とは、良く言ったものだ。


善と捉えていた所業の結果として、自分が受けたその報い。


俺は、誰かを救う為に、誰かを殺し続けて来た。


人類護持の為に生じた、少数の犠牲を見放した。


そんな事を何遍も何遍も、繰り返して来た―――


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そして、軈(やが)て僅かに抱いていた冀望も、薄汚れてしまった指の隙間から零れ落ちて往った。


我が身は血潮を浴びて、赤黒く染まった。


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つくづく、己が未熟さ思い知る。


あの頃の蒼天には最早、戻る事は不可能だった。


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然れど、この絶望的な現世で、『衛宮士郎』と対峙し、剣尖を交える事で、俺は自身の燃え立つ感情が、熱く燻っているのをひしひしと感じている。


とんだ『戯話(おどけばなし』で、甚だ矛盾しているだろう、な…


それでも未だ『誰かを守り抜きたい』等と…―――


それは自分でさえ分からない、不可解な理由だった。



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凛、お前はもう気付いているか?


俺は、『士郎』否『俺自身』と見(まみ)える事で、この己の臆念が、目まぐるしく変わり始めている事に…―――


†ずっと描きたかった、『アーチャー・凛』でした;