A lot of love
Viewpoint・凛々蝶
花弁舞う、満開の桜の木の下で、あの時僕は君と…ーーー
君の笑顔が、挫けそうになってしまった僕の事を、何度救ってくれたのだろう…
無駄に虚勢を張る僕じゃなく、本当の僕の心に気付いてくれた…
君だけが…
「凛々蝶様…。」
何時かのあの時の様に、君が優しく、僕に微笑み掛ける。
あれから僕は、彼の為に何かしてあげられただろうか…
ほんの少しでも、君の力になれているだろうか…
御狐神君が、そんな僕の神妙な面持ちに気付き、大きな手で、ふわりと僕の身体を持ち上げる。
「御狐神君…?」
「今日も凛々蝶様は、誠にお美しいですね、この世界の何よりも…」
その綺麗な白銀の髪を仄かに揺らし、彼はまた僕に微笑んだ。
こうも恥ずかしい言葉を、君は簡単に口にするものだから、僕は…
これじゃあ、心臓が幾つ有っても足りない…
「せ、世辞はもう好いっ!」
僕の胸の鼓動が、どくどく脈打っている…
彼のそう云う所には、何時迄経っても慣れる事が出来ないな…
この擽ったい気持ちが、きっと恋なのだろう…
いや、恋よりももっと深い、それは…―――
Viewpoint・御狐神
「此処に辿り着く迄、色々な事が有りましたね、凛々蝶様…」
何処でも無く、ぼんやりと彼方を遠くを見つめていると、この腕に抱かれた凛々蝶様が、真っ直ぐ自分を見上げていた。
「…ああ、そうだな。
でも僕は、それすらも、君との時間の重みなのだと思う…」
口調はやや、ぶっきらぼうだが、彼女なりの思い遣りが伝わる、大切な言葉。
探していた、求めていた、柔らかな温もりが、今、この腕の中に在る…
その事実だけで、柄にも無く浮かれてしまいそうになる…
頬を赤らめた後、すっと頭を下げてしまった彼女の、紫黒色で艶やかな髪に、そっと口付けをした。
これは、真実で永遠の愛…―――
現在、過去、未来、全ての時間が、彼女と共に在るのだと思うと、泣きそうな程に切なくて、尚更彼女が愛おしくなる…
何時の時代の僕も、変わらず貴女を愛していた…
そしてそれは、これからも変わらない…―――
ふっと凛々蝶様が、その桜色の唇を開く。
「こんな僕だが、君と出逢えて本当に良かったと思っている…
君が…大好きなんだ…」
「…凛々蝶様…」
乏しい人生だった男、こんな自分が、凛々蝶様と共に、同じ道を歩む事が出来るなんて…
勿体無い位に、幸せな気持ちに包まれる。
「凛々蝶様、私も貴女を心から愛しています…」
春風吹く桜の木の下で、未だ見ぬ明日に、強く思いを馳せた―――
ゆっくりゆっくりと、共にこれからを紡いで行きましょう…
長い悠久の時を二人で刻んで、想いを彼方まで、終わる事無く、絶える事無く…
ずっとずっと、この先も一緒に…―――
†双ちよ、かわゆいです♪
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