二人の夜


「…ロックは、世界が平和になったら、如何したい…?」


腕の中で抱かれている彼女が、俺の目を見ながら、そう訊ねる。


『世界が平和になる』…


あの日、大地が引き裂かれてから、平和になったその後を、改めて考える余裕なんてなかった。


僅かに残された、ほんの少しの希望に、俺は、精一杯しがみつく事しか、出来なかったからだ…。


「…そうだな、もし平和になったなら、俺は世界中を駆け巡って…


 トレジャーハントに精を出す、かな?」


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おもむろにセリスの表情が硬くなる。


「セリス、如何した…?」


「…そう…


 また、私は独りになるのね。」


長い睫毛を伏せ、寂しそうな声音で、 ぽつり、と、彼女が呟いた。


…全く…そんな事を気にしていたのか…。


俺は忽ち、彼女が愛おしくなり、更に強めにセリスを抱き、指先を絡めた。


「…この手は、もう絶対に放さない。


 俺は心に誓ったんだ。


 『大切な人を、何があっても、守り抜く』って。


 だから、そうしたら、二人だけの、長い旅が始まるだろうな。」


優しく、ふわりと微笑んだセリスが俺に言う。


「トレジャーハントの旅…。


 因みにその選択に、私の拒否権は?」


「勿論無い。」


 互いを見つめ合いながら、俺は意気揚々に答えた。


「…まあ、良いわ。


 何処迄も付いて行く。


 ロック、貴方とだったら、私は…。」


…二人が描いた明るい未来は、そう遠くない話だろう。


そんな幸せな一時を、じっくり噛み締めながら、彼女の形の良い唇を、俺はそっと啄んだ…―――



†DFFOO、FFBE、楽しんでおります!